行政書士とは

行政書士とは、行政の手続きに使われる書類を、依頼人の代わりに作成するためにある資格です。
行政手続きをするときは、書類にはそれぞれフォーマットがあります。

市役所に出す書類のように簡単につくれてしまうものもありますが、かなりややこしい項目に分かれている書類もたくさんあります。
特に企業がさまざまな事業を行うにあたっては、業種ごとにさまざまな書類を提出して許認可を受ける必要があります。
行政書士とはそれらの書類作成を代行する仕事なのです。

行政書士とは、弁護士ではないため依頼人に代わって法律行為をするようなことは認められていませんが、21世紀に入ってから書類の提出を代わりに行うことまでは認められるようになり、今後も少しずつ認められる仕事が増やされていく可能性もあります。

行政書士は定年しても、体力や年齢のハンデを背負わずにやっていける珍しい仕事でもあります。
法の定めにしたがって書類を正確につくり上げる能力があればいいわけですから、体力や筋力が必要になることはありません。
といっても、じっと室内にこもって働くとは限りません。必要に応じてあちこちに出掛けることは頻繁にあると思ってください。

しっかりとした法的知識・行政手続きの知識を持っていて、いつでも高い見識を備える努力を続けている限り、何歳になっても仕事を受けていくことができます。
何歳になるまで働くかは自分しだいですし、それこそ働く日や休む日も自由自在に決定できます。

行政書士は働き方に幅があるので、年齢の区別なく志願者が出てきている仕事です。
定年前後の世代にしても、もっとずっと若い世代にしても、「同じことを考えている人が多い」ことをよく理解してどうすればうまく行政書士になれるのかを早く知ったほうがいいでしょう。

社会人に人気の資格

会人たちの間で、行政書士をはじめとした「手に職系」の資格人気が高まっています。「ケイコとマナブ」のように資格などの勉強を専門に取り扱う雑誌のほか、「日経WOMAN」など、社会人女子向けの一般雑誌でも、資格についての特集が組まれています。

資格人気が高まっている一方で、資格に挫折してしまう社会人たちの割合も依然、多い状態が続いているように思います。よし、資格を取ろう! と思って勉強を始めたけれど、思ったより難しくて、続かなくてフェイドアウト・・・というパターンです。

このように、社会人が資格の勉強に挫折してしまう理由は、国家資格への誤解が原因のひとつとして考えられます。これは、メディアのせいでもあるでしょう。昨今の資格ブームのせいで、なんとなく「資格ってちょっと勉強すればカンタンに取得できるのかも」という誤解が生まれています。それで、試しに始めて見るのですが、やってみるととても難しいことに気付いて、「これはムリだ」とすぐ、あきらめてしまうのです。

難しさを前提に取り組めば勉強は続く

行政書士は決して「片手間に勉強して、カンタンに取得できる資格」ではありません。難しくて専門的な法律知識への理解が求められる国家資格です。でも、その難しさ、専門知識があることを前提に、きちんと勉強を続けていけば、働きながらでも行政書士に合格することは十分可能です。

行政書士に合格するには、難しさ、専門性があることを肝に銘じて勉強を進めるようにしましょう。

資格の活かし方

行政書士の資格を仕事に活かすなら、やはり王道は「独立開業」でしょう。
ですが、有資格者の中にはあえて独り立ちではなく、就職や転職という選択肢を選ぶ方も多くいます。

行政書士の資格を持ちながらも、独立開業しないのは負け組なのでしょうか?
行政書士で就職なんて、ナンセンスなのでしょうか?
行政書士資格取得後について、検討することにいたしましょう。

行政書士は独立開業という決まりはない

結論から言えば、行政書士の資格を取得したからといって、独立ではなく就職の道を選んだとしても決して「負け組」ではありません。
独立開業というと、どうしてもリスクがつきものです。
そもそも開業当初は仕事のアテがないのが普通ですし、会社員と比べれば収入面だって常に不安定な状態になります。

一人身ならまだしも、仮に家族がいた場合、資格を取得してあえて危険な道を歩むのが正解なのでしょうか?
おそらく、「資格を活かしてより一層収入を安定させること」の方が優先順位的には高いと言えるでしょう、そうなれば必然的に「行政書士資格を活かして就職する」方が堅実な選択となります。

幸い、行政書士の専門知識は一般企業でも比較的需要の高い分野です。
行政相手の許認可申請の際、社員の中にこうした事務手続きを取り扱える人材がいることはとても心強いものです。
主に手広くチェーン展開する飲食店等で、行政書士有資格者の活躍の場が想定されます。

資格取得から独立開業は割合的にそう高くない

実際のところ、行政書士資格を有したとしても、就職も独立もせずに、特にこの資格を仕事に活かさない例もたくさん見かけます。

絶対数からいえば、むしろこちらのケースの方が多いとも言えるかもしれません。
行政書士試験合格者の中核となる年齢層が30~40代であることを鑑みれば、そう容易く現職を手放し、リスクの高い道に飛び込めない状況があるのかもしれません。

しかしながら、行政書士資格は一度取得してしまえば、生涯有効です。
今すぐでなくとも、今後自分のタイミングで、行政書士として就職なり独立なりが可能になります。
すぐに仕事に活かすつもりはなくても、とりあえず取得しておくだけで先々の選択肢がぐんと広がるというのが、行政書士資格取得の魅力のひとつなのかもしれませんね。

行政書士の魅力

独立開業して狙うは年収1000万! 夢が膨らむ国家資格
行政書士という資格の魅力は、その仕事の多様性だけに限ったことではありません。働き方のスタイルや、もちろん収入の面からも、とても魅力的であると言えるでしょう。
その魅力と言えるポイントをいくつかご紹介します。

独立開業型の資格である

この資格を取得すれば独立開業できる、というのは最大のポイントでしょう。
サラリーマンのように、決まった休暇や決まった収入が得られるとは限りませんが、自分のペースで仕事ができる、一国一城の主になれる、というのは変えがたい魅力です。

資格を取得すれば、自宅で比較的簡単に開業することができる

行政書士として独立するには、地元の行政書士会に書類を提出し、入会金などを払って登録すればOKです。
あとはパソコンやプリンター、FAXなどの最低限の備品があれば、自宅でも簡単に開業できてしまいます。

多大な設備投資が必要なく、身一つで開業できるところも、行政書士の魅力のひとつではないでしょうか。自宅で仕事ができるというのは、小さなお子さんを持つ女性などには嬉しいポイントでしょう。
しかし、将来的に補助者をたくさん雇って大きな専門事務所を立ち上げたいとか、あくまで高収入を目指したいという方には、自宅開業はあまりオススメしません。小さくとも、自宅以外の場所に事務所を構えるのが適当でしょう。

営業力しだいで収入を増やすことができる

これはあらゆる自営業の方に当てはまることですが、自らの営業努力によっていくらでも収入を増やすことができる、という点はサラリーマンにはない魅力です。
しかし、逆に言えば、営業力がなければ収入は生まれません…資格を取得したら、まず営業センスを磨くことから始めましょう!

ほかの法律系資格取得のための足がかりとなる

行政書士の資格は、法律系資格の登竜門と言われています。憲法や民法など、ほかの法律系資格の出題範囲と重なっている部分も多いので、行政書士試験で勉強した知識が、そのまま他の資格試験にも役立つというわけです。

さらに、資格試験を受験するための条件として、行政書士などの国家資格に合格していることが必要となることもあります。例えば社会保険労務士の場合、試験を受けるために4年制大学の一般教養程度の学力が問われていて、もし大学や短大卒ではない場合は、行政書士などの国家資格に合格していることなどが必要となっています。
行政書士は、さらに上のステップを狙うための最初の関門とも言えるでしょう。