司法書士は、弁護士に次いで難易度がきついなんてよく噂の種になります。法曹の資格では、司法書士試験に次ぐ高難易度資格として定着していることは事実ですね。
司法書士試験の合格率
年度 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|
平成24年 | 24048人 | 838人 | 3.48% |
平成25年 | 22494人 | 796人 | 3.54% |
平成26年 | 20130人 | 759人 | 3.77% |
平成27年 | 17920人 | 707人 | 3.95% |
平成28年 | 16725人 | 660人 | 3.95% |
過去5年間を振り返りますと、受験者数の減少がはっきりと見て取れます。
減少がはじまったのは2010年代に入ってからで、年々その性質が強まっていることは間違いありません。
合格率は10年以上前から、実は4%未満が当たり前でした。ここ数年は、やや上がっているとみなすこともできますが、だとしても微々たるものでしょう。地域によっては、司法書士が不足気味という指摘があり、そのために若干合格率を緩和している可能性が浮上していますが……だとしても、それに頼るような真似をとってはいけません。
難易度の激しさが、勉強時間の長さ・受験回数の多さの原因に!
これだけ合格率が低いと、正直なところ合格はかなりの重荷です。
合格者の受験回数については、あまり調査が進められていないのですが、1回きりの受験で見事にパスしたという人は非常に少ないです。
おそらく10人に1人くらいの割合でしか存在しないでしょう。世の中には、4回以上受けてやっとのことで合格にこぎつけたという人が過半数に達しているのではないか、といった意見があるほどです。
筆記試験を突破すれば、口述試験は気にする必要はほぼ皆無?
ちなみに、試験が2回以上に分けられている資格の場合、それぞれの試験ごとに合格率を調査することがあります。たとえば、中小企業診断士がそのよい例でしょう。
もっとも司法書士試験の場合、そのようなことをする理由が実はありません。その理由は明白です。なぜならば、口述試験の合格率は100%に近いと推定されているからです。
口述試験は、遅刻等せずに出席して、質問に対してそれなりの回答を返すことができれば、合格できます。少しくらいなら、うまく答えられないことがあっても致命傷にはなりません。これは、過去の合格体験者の意見からはっきりしている事実です。
したがって、司法書士試験では筆記試験の厳しい難易度をどうにかこうにか突破することが重大事なのです。