司法書士とはステータスがある資格です。なかなか合格できない試験をパスしないとなれない資格です。
いわゆる「希少価値がある資格」。仕事の評価が高くて、一度開業したら何十年とその道でやっていける資格でもあります。

ここで多少切り口を変えて、仕事面に注目してみましょう。司法書士とは、「街の法律家」さんの一種ですね。法律家といえば、誰もがすぐに思い浮かべるのはおそらく弁護士でしょう。人によっては、行政書士や弁理士をイメージするかもしれません。司法書士も地味ながら、立派にその一翼を担っている職業というわけです(知らない間に、我々は司法書士のお世話になっているのです!)。

実は司法書士とは「独占業務資格」です。司法書士にしかできない仕事が、法律できちんと保障されているのだと考えていただいてかまいません。

それでは司法書士に、独占が認められている業務とは? それは「登記」全般ですね。
登記を簡潔に定義するなら、国が管理する記録(「帳簿」が使われます)に、重要な事柄を記載してもらえるように申請することです。

登記が必要となる事柄の代表例に、不動産の情報があります。土地や建物といえば、とんでもなく価値が高い財産の代表格です。そんな不動産を厳正に管理するには、国が持っている帳簿に記録してもらうのがいちばんです。このような重大な情報をきちんと記録してくださいとお願いするのが、登記手続きです。

そのような登記業務が司法書士にだけ任されているのですから、司法書士の役割は社会においてとてつもなく重大なんですね。

それに司法書士は、明らかに足りていない地域があります。足りている場所がけっこうあることは事実で、すでに供給過剰気味だと誤解されることがときたまありますが……司法書士は地方において、確実に足りていないところが日本各地に残っています! また都心部でも、足りているとは限りません。余っている地域があることは否めませんが、不足気味だという指摘も専門筋から出ています。

ひとつ大事なことを書きますと、司法書士の需要はいまだに顕著に残っているとはいえ、適当なやり方では失敗する危険があるということ。もともと、適当な情報ばかり持っているようでは試験にも合格できません。司法書士になるなら、そして司法書士で成功したいなら、間違いのない情報を第一に握ることが必要です。

勝ち組の司法書士になるために、まずは基本中の基本をおさえるようにしましょう。

司法書士の魅力

司法書士は、仕事を進める上で依頼者の個人的な秘密に触れることもあります。そのため正義や誠実を重んじなければ務まらない仕事です。
「正当な理由がある場合でなければ、業務上取り扱った事件について知ることのできた事実を他に漏らしてはならない」などの司法書士法に違反すると刑事罰もあります。

国民の権利に直接かかわる司法書士には、高いモラルが求められているのです。
逆にいえば、このよう重い責任とモラルを求められている職業であることが、司法書士が仕事を誇りに感じることの一番の理由であり、魅力だと思います。

また一般市民の方々を相談相手に、相談される方を身近に感じながら、お困りの解決のお手伝いを解決できることも大きなやり甲斐です。

このことは2003年4月以降、司法書士に簡易裁判所代理権(簡裁代理権)が認められてから一層顕著になっています。簡裁代理権とは、簡易裁判所で扱われる訴訟額が140万円以下の民事訴訟については、弁護士だけでなく、司法書士も訴訟の代理人として出廷できる権利のことです。
最近は、多重債務の方の「過払い金返還」などのルールもかなり知られるようになってきましたが、以前はサラ金等への過払い金を苦に自殺を試みる人は少なくありませんでした。簡裁代理権の施行以来、クレジット・サラ金被害を救うため、主要業務にする司法書士は増え続けており、市民救済のセーフティーネットもだんだんと充実してきているようです。

また司法書士は、「成年後見制度」のもとでも、その活躍が大きく注目されるようになっています。成年後見制度とは、高齢者の方など判断能力が十分でない方が不利益を被らないように、家庭裁判所に申立てをして、その方を援助する人を付ける制度のことです。
そしていま、親族以外の人で成年後見人として選任されている国家資格者で最も多いのは司法書士です(2番目弁護士、3番目社会福祉士)です。
依頼者の立場になって考え、人権を守ることに使命感を感じられる方にとって、司法書士は、より一層やり甲斐のある仕事になっています。

そのよう人への貢献度の高い仕事を、司法書士は自由業者として、自分の責任のもと自分の判断で仕事をすることができます。定年もありません。自分の意志と体力次第でいつまでも続けることができます。実際、80歳を超えて現役という司法書士もいます。

年齢にかかわらずに仕事が続けられ、より親しみやすい法律家として活躍できること。それがこれからの司法書士の魅力です。